| 2001年10月号 | 舟を買いました | (株)アスリック取締役 瀧本 圭介 |
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舟を買いました。舟といっても長さ4m程で、エンジンもついていない、値段も28万円程度と私でも何とか手に入れることのできるカヌーです。でもこのカヌーは少し変わっていて、帆やセンターボード(舟の船底から突き出した板)を取付けると、ヨットに変身するのです。 ヨットは未経験だったので、松任のヨットクラブの初心者講習に入会しましたが、生徒は3人だけで、ほとんどマンツーマンの指導、講習料金も4日で1万円ポッキリと信じられない安さ(普通半日講習で2万円程度)でした。 講習をひととおり終えたあと、ヨットを購入し、40過ぎの私には少し重いのですが、25kgの舟を車の屋根に縛り付けて羽咋の気多大社前の砂浜で出向き、今まで4回ほどセーリングを楽しんでいます。 ここまでやってきてはじめて気付いたこと、感じたことがいくつかありますので箇条書きします。 @ヨットは金のかかるものというイメージが自分にもありましたが、例えば、羽咋の滝港マリーナなんかはすごく安い料金なのにガラガラの状態で、なんだか宝のもちぐされ状態です。ロサンゼルスのマリナ・デル・レイには1万隻以上のヨットが置いてあり、週末にはとても安い料金でファミリーでヨットを楽しんでいるそうです。石川県でも同じようなコストで実際はできるのですが、このことをほとんどの人は知らないようです。 A思った以上に奥が深くて面白い。特に広い海原を風を頼りに自由にほっつき歩く楽しみはほかでは味わえません。またファミリーで楽しんだり子どもの自立心を養うには最高の舟です。松任のヨットクラブでは当初は少年少女対象のクラブもあったそうですが、最近は父母が危険だといってやっていないそうです。本当の充実感を得るにはそれなりのリスクと自己訓練と自己責任が必要であるということをいつしか日本人は忘れてしまっているような気がしました。 Bヨットには限りませんが、プランナーの皆さんにもぜひ充足感のある趣味を持っていただきたいと思います。そのことがきっと良いプランニングへのエッセンスになると思います。 | |