2001年 3月号 ネット (株)アスリック取締役 四尾 敦子
   家庭菜園に行き詰まっていた私は、あるインターネットサイトに「北陸の気候に合わせた家庭菜園のアドバイスを」と書き込みをし、ひとりの同年代の女性と知合いました。
 彼女のアドバイスは的確で、私の絶対的な信頼を得、子供の愚痴なども語り合う仲に。
 初夏のある日、野菜とは思えないほどかわいらしい花をつけたさやいんげんを披露したくてデジカメに撮りメールに添付しました。
 すぐに返事がきたのです。「畑の隅で微笑むあなたの顔がボケていてよく見えない。」と・・・。
 その後もメールの交換は続きました。不倫についてどう思うかという問いかけに、戸惑いながらも、ない知恵をしぼって誠実に応えたものです。
 ここまで読んで気がつかれた方もいらっしゃると思います。そう、「彼女」は男性だったのです。
 たいへんなショックを受けた私は抗議のメールを書きました。居直った「彼」は謝罪のかわりに膨大な卑猥な言葉を送ってよこしたのです。

 IT化がうたわれる昨今、ネットの世界にはこんな落とし穴が隠されています。 世間知らずな主婦と笑われるのを覚悟しての体験談でした。