鯨の存在
![]()
自分の中に均衡を保つ、プラス・マイナス・ゼロの意識を作り出さなければなりません。
「柔よく剛を制す」と言いますが、力を受け流すことを基本にしているとは思うのですが、受け流してはならないし、受入れてもいけないのです。
ましては返しては当然いけないのです。
何があろうと自分の中にプラス・マイナス・ゼロの意識を持ちつづけなければなりません。
そうすれば、相手は自分を鏡に写しだしているかのような錯覚をします。
柳の木は風を受け流しますが、根はそこに止まるのです。
少しも動かないで、そこにいつづけているのが柳です。
左の頬をうたれれば、右の頬を出すのではなく、うたれたことすら意識に留めないでいなければなりません。
左の頬をうち、右の頬をうたない相手であれば、受入れることです。
左の頬をうち、かつ、右の頬をうつあいてであれば、あなたにとって無関係な人々です。
うたれれば、笑いましょう。
「馬鹿」か「阿呆」と言われて、逃げていくのが普通でしょう。
自分の中にすきまを創るの許すとか許さないとか思う自分を見つめる自分に気付いてください。
ゆれながら、結局微動だにしない柳を創造してください。
クジラは何も思わずに存在することにより、サメから弱い魚達を守っているのです。
クジラには守っている意識など全くなく、感謝されようとも思っていません。
悠々自適に泳いでいるだけで、サメに気付いているわけでもないのです。
「愛」には理由などないのです。
「愛する」思いが自然と出てくるから「愛」なのです。
そこには打算とか、情けとか、必要とか一切のココロはないのです。
あるとすれば、「愛」ではないか、「愛」に理由を付けようとしているだけなのです。
「愛しているがゆえに去る」という一見美しい言葉があります。
「愛」に理由などないのに、どうして考えてしまうのでしょうか。
相手がされば、去るのです。
相手が去らなければ、相手は横にいるのです。
「愛」を感じなくなっても、それが再びわかないものでもないのです。
「愛」を感じなくなって、「恨み・つらみ・憎しみ」がわいてくれば、「愛」は別のところへ行ったのかもしれません。
でも「愛」を感じなくなっても、「自然」でいられるなら。それは「愛」が自分のココロと別のところに行ったのではなく、「愛」が自分のココロと合体してしまったのです。
人間の意識の構造は、知識、こころ、智慧の3段階構造となっています。
愛は智慧の段階の感情であり、これがこころの中にイメ−ジとして浮かび上がってくるのが「愛」なのです。
イメ−ジが図の段階にあるときは「愛」が存在していると思いますが、イメ−ジが地の段階で普段の表情となってしまえば、「愛」は見えなくなりますが、存在しなくなったということではないのです。
本来人間の目標は第4段階構造を目指すものです。
第4段階目は「悟り」で、第3段階目をさらに強くするための基本となります。
といっても第3段階目自身を強くするということではなく、第3段階目の意識が明瞭な状態になるということなのです。
この状態になると、本来のものについての理解しえないものは何もなくなります。
どんなに博学な人にも負けない智慧を持つことになります。
より根源的なことが理解できますから、あとはそれを発展・拡大することにより、全てのことが理解できるようになります。
ただ最後まで理解できないのは、愚かな行動を選択する意志に対するものです。
理由や動機は理解できるのですが、これを回避させるしかたまではわからないのです。
それは自分のことではなく、別の人のことだからです。
左の頬をうつ人は自分ではなく、別の人なのであり、理由は理解できても、それを止める手だてはありません。
ですから、うたれても、その事実をココロに留めておかないことが重要です。
愚かな人間と真剣に対立してもあまり意味のあることではありません。
自分とは関係のない人なのです。
こんな人まで救おうとすることは、確かに素晴らしいことかもしれませんが、それよりもより多くの人々を同じエネルギ−で救えるのなら、その方が良いのです。
救うという表現が適切ではないかもしれません。
気付いてもらうための一つの簡単な行為、すなわちクジラのようにただ存在していれば良いのです。
苦しむ必要はありません。
あなたが苦しむのと同じに相手も苦しむのです。
だから、あなたが苦しんではいけません。
そうすれば相手も苦しまずにすむのです。
自分が動けば、他人が近づいてくるように見えます。
自分が走れば、環境の変化が早くなって見えます。
自分が嫌いなら、相手も嫌いです。
いつも相対運動を考えながら生きてください。
樹木を見て美しいと思ったら、あなたも美しい顔をしています。
相手が憎いと思ったら、あなたは醜い顔をしています。
あなたが挫折だと思ったら、それは壁となります。
いつでも、軌道修正できる柔軟な思考になってください。
まずは、海にいるクジラを目指してください。
次は、こころに地球を持つクジラをイメ−ジしてください。
次は、宇宙を体内に持つクジラをイメ−ジしてください。
最後はクジラの中にクジラがいることをイメ−ジしてください。
クジラはどこにいようとクジラ、何をしようとクジラ、何をされようとクジラ、絶間なく移動し、何も気にとめないのです。
![]()